円山動物園

秋の円山動物園(10/23)

昨年の6月以来、2回目の円山動物園に行ってきました。今回は、東京在住のゾウ友が誘ってくれたことと、そのゾウ友のおかげでゾウ担当のリーダーをされている飼育員、小林さんがご案内くださるとのことで、これは行かねば!と急遽行くことに。

今回はGO TOキャンペーンが重なり、神戸から航空券と宿泊代込みで15,300円という破格値で行くことができました。しかも、地域クーポンが4,000円付き。これは北海道にお金を落とさねば!という変な意気込みと共に北海道へ。

前回と同じように、神戸空港から新千歳空港までスカイマークで行き、そのまま円山動物園まで向かいました。現地で東京の友人と合流。以前、沖縄でご一緒した東京のゾウ友2人も来ていて楽しい2日間が始まりました。

ゾウ好きの私たちは早速一直線にゾウ舎へ。園内までの道のりもそうでしたが、10月の北海道はすっかり紅葉がピークを迎えていてどこを見てもキレイな景色が広がっていました。

7歳のニャイン(左)と29歳のシュティン(右)の母娘。

少しゾウたちを見ていると、小林さんが来て下さいました。わざわざ私たちの案内のために時間を作ってくださり、それくらいゾウたちの事とゾウ好きのお客さんを大事にしてくださっているのだなーと感激しました。その大切にしている想いは様々なお話から知ることになります。

12歳のオス、シーシュ(左)と17歳のメス、パールは同居していました。
シーシュは昨年の6月よりオスらしい顔つきになっていました。

かつて、円山動物園には2頭のアジアゾウ がいました。昭和28年に来た花子と昭和36年に来たリリーです。2頭は15歳も年が離れていたためか、親子のように仲が良かったそうです。しかし、平成11年に年下のリリーが39歳で亡くなると、平成23年には花子が60歳で亡くなりました。それからしばらく円山動物園にはゾウがいませんでしたが、市民からの強い要望もあり、ミャンマーから4頭のアジアゾウ が来ることになります。

飼育員の小林さん(右)と説明を受ける私たち

以前は昔ながらのコンクリート造りでフラットだったゾウの展示場。それが新しくリニューアルされることとなり、世界的に有名なアジアゾウ飼育管理の専門家アラン・ルークロフトさん監修のもと、展示場の建設や飼育方法などの確立が行なわれていったそうです。

ゾウたちの暮らす環境が図で紹介されています。

屋内は約2,000平米、屋外は約3,000平米あり、7つのエリアに分かれています。ゾウたちは場所を決められることなく、ローテーションで色んなエリアを出入りできるようにしているそうです。また、屋外にも屋内にも大量の砂が入っており、定期的に砂をかき混ぜてフカフカに保っているそうです。そのために飼育員さんたちは重機の免許を取ったそうですよ。

現在、8人体制で4頭のゾウたちの世話をする小林さんたち。初め、誰もゾウの飼育を経験した人はいなかったそうです。でも、アランさんの指導をしっかりと実行したおかげで、準間接飼育でゾウたちと良いコミュニケーションが取れているそうです。

屋内の展示場。いつでも食べたい時に食べられるようにフィーダーがぶら下がっています。
もう7歳になるのにおっぱいを飲もうとするニャイン。シュティンも嫌がらずじっとしていました。
ミャンマーで管理されていたシュティンには管理番号が刻印されています。
屋内の展示は、アジアゾウの生態が詳しく紹介されています。
やり方をレクチャーしてくださる小林さん。

1階にある映像は飼育員さんや北海道の大学も監修に入っているそうで、かなりリアルな動きや環境が再現されていました。実際に画面に触れてクイズに答えたり、泣き声や動きを見たりすることができます。

映像には隠しコマンドがあるそう。現地で確かめてみて下さいね。
柵の向こうにニャインとシュティンが近づいてきました。
ここでは不定期でデモンストレーションのような形式でガイドを行なっているそうです。

15時頃から、飼育員さんたちが干し草や木の枝などの補充を始めました。女性の飼育員さんも3名おられるらしく、とても重そうな干し草をどんどんフィーダーに詰めていました。これを日に何度も行うのは本当に体力のいる仕事です。でもそれもこれもゾウたちのため。毎日行われます。

沢山の木の枝も運ばれてきました。冬が長い北海道では青い草を手に入れるのに苦労するらしく、このような木の枝は札幌市内の公園から伐採した枝をもらっているそうです。

飼育員さんたちはシャベルで砂を深く掘り、木の枝を挿していきます。また、リンゴを埋めたり、わざと果汁のスプレーだけをしたり、ゾウたちが楽しみながら食べられるように毎回このように時間と手間をかけて食べ物の用意をしているそうです。

手前にある室内プールは国内ではここだけ。寒い冬も水浴びが大好きなゾウたちは水浴びができます。因みにお湯を入れているのか伺ったら、室内を18度から20度くらいに保っているのでそもそも冷たくないそうです。

飼育員さんたちが苦労して立てた木を一瞬で倒すゾウたち。
ニャイン。ミャンマーのゾウは少し小柄でがっしりしている印象。
タイヤの中に果物が入っているようです。なかなか取れなくて足で蹴ったりしていました。

私が1番驚いたのは、ゾウたちは夜、好きな場所で眠るそうです。今見えている屋内だったり、屋外で寝ることもあるそう。私が行ったことのある動物園では、必ず夕方に象舎の中に収容されて、夜の間は必ず同じ場所にいるので、ビックリしました。起伏のある砂の運動場を歩き回って運動しながら、食べたい時にフィーダーから草を食べ、屋内と屋外を自由に行き来し、砂を掘ってリンゴを食べたり、プールに入ったり。本当にゾウたちは伸び伸びと暮らしていました。

それを証拠に、ゾウたちのストレスホルモンを計っているそうなのですが、初めて北海道に着いて計った時には高かった数値が、2・3日後には下がり、定期的に計測している現在も高くなることはないそうです。常動行動がないところからもストレスを感じていないことが見て取れました。

小林さんはゾウたちが24時間いろいろな行動をとることができるように考えておられるそうです。ゾウたちがどうしたら退屈しないで楽しく元気に暮らせるか。それをスタッフの皆さんと話し合ってアイデアを出し合って日々いろんなことを試しているそうです。

そうやって暮らしているゾウたちの生き生きした行動や表情を見ていると、この北海道で新たな命が誕生するのもそう遠くないのではと思いました。

小林さん、大変お忙しいなかお時間を作っていただき、長時間とても楽しいご案内をありがとうございました。ますます円山のゾウたちが好きになり、また会いに来ようと思いました。そして!エンリッチメント2020の大賞受賞、おめでとうございます!これから寒くなりますが、ゾウたちも飼育員さんたちも元気に過ごせますように。

エンリッチメント2020
http://zoo-net.org/enrichment/award/2020/

投稿者について

愛象写真家です。国内外のアジアゾウを撮り続けて10年。2014年、初のタイのチェンマイ訪問。2018年にはタイのスリンで象祭りを撮影しました。ゾウだけの写真展も不定期で行っています。兵庫県神戸市出身、神戸在住。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。